横井山さんの版画制作日記

'06/2/16
若手の作家、横井山さんが工房にやって来ました。
今回が915版画工房でのはじめての版画制作です。
どんな作品にするか?技法は?エディションは?・・・などいろいろ検討課題がありますが
これからがお互いに楽しみです。

検討の結果、手始めにリトグラフ2点と銅版画3点を作ってみることになりました。
この写真はリトグラフ用のアルミの版にリトペンシルやラビングクレヨンなどを使って描画しているところです。
リトグラフの作品にもコミカルで和風なヒトクセある人物達が登場しています。

横井山さんの場合は、頭の中にあるイメージを版の上に直接、どんどんリトペンシルや、ラビングクレヨンで描画していきます。
エスキースを版にトレースしていないので、一度描いた線をなぞることもなくリトペンシルの線一本一本が生き生きとしています。

リトクレヨン銅版の描画中です。
学生の時以来久しぶりの版画制作ということもあり、作品の大きさは少し小さくして、点数を多くしてみました。
タブローではあまり目立ちませんが実は横井山さんの魅力は細かい描写にもあります。  こまごまとしたちいさな人や動物などがたくさん登場しますが、小さいものたちの中にもそれぞれにユニークな表情があり見ていて楽しくなります。

 

大きな面をスクレッパーで削っています。
普段描いているタブローや立体とは、道具も違い、その感触が面白いのかいろいろな道具を試してみています。

こんな感じで横井山さんの工房での1日が終わりました。
この日作った版は後日工房で製版したり腐食したりして、試し刷りを終えた後、また彼と打ち合わせ、版の修正などを行います。
版の修正や色の変更等をした後、再び試し刷り、作家のOKが出たら本刷りに入って、予め決めたエディションを刷っていきます。
出来上がった作品はARTIST LINUPで紹介しています。

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