リトグラフに使う画材の紹介です。リトグラフ用に作られた紙巻き鉛筆、コンテ、墨などです。この他、油性分がある画材でしたら使うことが出来ますが、やはりリトグラフ専用の物がおすすめです。 | 版材にリトグラフ用の油性の描画材料を使って絵を描きます。リトグラフは「石版画」とも言われていますが、写真の右奥に見えるのがリトグラフ用の石版石です。手前の絵が描いてある版はアルミのうすい板で、オフセット印刷用に使われているものを特注したものです。 | ||||
描き終わったら画材の余分な油脂分を固めてベタつきをなくす為に、タルクの粉(シッカロールみたいなもの)を丁寧につけます。 | 版全体にアラビヤゴム液を塗ります。(寒冷紗などのうすい布で表面を軽く拭き取ります)
アラビヤゴムを塗った後1日くらい版を休めてから製版の作業にはいります。なるべく時間を置いてあげると版にしっかりとアラビヤゴムが 作用し、安定した作業ができます。 |
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アラビヤゴムが完全に乾燥したら描いた絵を溶剤(灯油、プリントクリーナーなど)とウェスを使ってよくおとします。 | アラビヤゴムは水性で絵を描くのに使った画材は油性ですので、描画した部分の画材がきれいにとれてまるで反転したように見えます。描いた部分以外にはアラビヤゴムがしっかりついています。溶剤で落とした画材の代わりに水をはじきやすいようなラ ッカーなどを置き換えていきます。 | ||||
描画した材料が綺麗にとれたら版面を良く乾燥させてラッカーを塗ります。 | ラッカーの上にさらに油性分の強いチンクタ-を塗ります。 ウェスでうすくのばした後よく乾燥させます。 |
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セルロース素材のスポンジに水を含ませて版面全体を良く洗います。最初に塗ったアラビヤゴムは水性ですので描画した部分以外は水で洗いおとされて、描画したイメージがしだいに綺麗に浮かび上がって来ます。 | セルローススポンジで版面に適量の水を与えながら製版用のインク(黒色)をローラーでつけて行きます。 | ||||
描いたイメージと同じようにインクがついたら終了です。 | 版面の水分を乾燥させてインクのベタつきを押さえる為にタルクの粉をつけて、版全体にアラビヤゴムを塗ります。これで描いた版の製版が終わりました。 一日以上置いて(アラビヤゴムの版への作用に少し時間がか かります)から、イメージした色で刷ります。 |
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製版して約一日以上たったら刷りたい色のインクを作ります。インクはゴムのローラーに巻き付けてさらに版のイメージの上につけて行きます。 | 版面は製版の時と同様に水で湿しながらイメージの上にロ
ーラーを転がしてインクをつけて行きます。 描いたイメージがくっきり出てくるまで丹念にローラーでインクをつけます。 |
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版に適量のインクがついたら刷る紙を版の上に乗せ、リトグ フ用のプレス機を通して圧力をかけます。 |
刷り上がりました。 刷り上がりを見て色を調整したり、インクののせ加減を検討して刷りたい枚数を刷って行きます。 |